年収の壁チェッカー|令和8年分
くわしい説明(改正点・3つの壁・使い方)
「年収の壁チェッカー」は、令和8年分(2026年分)の決まりで、給与収入から、所得税がかかるか、扶養する人の控除(配偶者控除・配偶者特別控除・扶養控除・特定親族特別控除)がいくらか、社会保険の扶養の基準の内側かを確かめる無料の計算機です。
数字は国税庁・厚生労働省・日本年金機構・協会けんぽの公式ページだけを使った目安で、法律や税務の判断ではありません。
最後に公式と照らし合わせた日は2026年11月2日です。
実際の控除は、年末調整の書類と勤め先・税務署の案内で確かめてください。
所得税の基礎控除の引き上げなどの改正は、2026年(令和8年)12月1日から施行されます(国税庁)。
この計算機は、改正後の令和8年分の決まりで計算します。
年末調整の書類を書くときに、「今年は年収の壁が変わったと聞くけれど、自分や家族はどこに当てはまるのか」と迷うことがあります。
給与収入と、扶養する人との関係を入れるだけで、所得税がかかるか、扶養する人がどんな控除を受けられるか、社会保険の扶養の基準の内側かを確かめる計算機です。
使い方
- あなたの給与収入は?: 収入のある人の1年間の給与収入を、ボタンか、ほかの金額の欄(万円)で選びます。源泉徴収票の「支払金額」にあたる額です。
- その人は、扶養する人から見て?: 配偶者か、19歳から22歳の親族か、それ以外の親族かを選びます。
- 答えには、超えた壁の数と、壁のものさし(社会保険・控除の段差・所得税の目安の位置)が出ます。その下の「3つの判定」(所得税、扶養する人の控除、社会保険の扶養)を押すと、くわしい説明と、根拠の公式ページ(「公式」)が開きます。
- 配偶者のときの扶養する人の合計所得金額の区分、60歳以上などの条件、勤め先の社会保険に自分で入る条件は、答えの下の「くわしい条件」で変えます。はじめは、扶養する人の所得が900万円以下、勤め先の従業員数は「わからない」として出します。
令和8年分で変わったこと
2026年10月時点の決まりです。
令和8年度税制改正で、所得税の基礎控除の引き上げ、給与所得控除の最低保障額の引き上げ、扶養親族等の所得要件の改正が行われました。
国税庁の「令和8年度税制改正Q&A」(令和8年5月)によると、この3つは令和8年12月1日に施行され、令和8年分以後の所得税に適用されます。
| 項目 | 令和7年分 | 令和8年分 |
|---|---|---|
| 給与所得控除の最低額 | 65万円 | 74万円 |
| 基礎控除(合計所得金額132万円以下) | 95万円 | 104万円 |
| 扶養親族・配偶者控除の配偶者の合計所得金額 | 58万円以下 | 62万円以下 |
| 同じ要件を給与収入に直したもの | 123万円以下 | 136万円以下 |
| 特定親族の給与収入 | 188万円以下 | 197万円以下 |
| 所得税がかかり始める給与収入(計算) | 160万円 | 178万円 |
最後の行は公式の表の数字ではなく、計算した値です。
令和8年分は、給与所得控除74万円と基礎控除104万円を足して178万円。
令和7年分は、65万円と95万円を足して160万円です。
給与だけの人は、この金額までなら、課税される所得が0円になる計算です。
社会保険料などの控除は、ここでは引いていません。
基礎控除の104万円は、令和8年分と令和9年分の金額です。
令和10年分以後は、国税庁の表で132万円以下の区分が99万円に変わります。
源泉徴収が変わる時期にも注意が必要です。
国税庁のQ&Aによると、令和8年11月までの給与の源泉徴収は変わりません。
改正後の基礎控除額は、令和8年12月に行う年末調整で精算されます。
壁は3種類ある
「年収の壁」と一口に言っても、決める役所と基準が別です。
計算機の3つの判定(所得税・扶養する人の控除・社会保険の扶養)は、この3つに対応しています。
| 壁 | 給与収入の目安 | 超えると | 決めているところ |
|---|---|---|---|
| 所得税がかかり始める | 178万円(計算) | 課税される所得が出て、所得税がかかる(社会保険料などの控除は除く) | 国税庁 |
| 配偶者控除が配偶者特別控除に変わる | 136万円 | 控除の名前が変わる。控除額は、169万円までは(扶養する人の合計所得金額900万円以下なら)38万円のまま、その先で段階的に減る | 国税庁 |
| 配偶者特別控除がなくなる | 207万円(計算) | 控除がなくなる | 国税庁 |
| 特定扶養親族の扶養控除が特定親族特別控除に変わる | 136万円 | 63万円から段階的に減る | 国税庁 |
| 特定親族特別控除がなくなる | 197万円 | 控除がなくなる | 国税庁 |
| 社会保険の扶養の収入の基準 | 年間収入130万円未満(19歳以上23歳未満は150万円未満、60歳以上などは180万円未満) | 基準の収入を満たさなくなる(ほかの要件もある) | 健康保険(協会けんぽなど) |
| 勤め先の社会保険に入る | 賃金要件は撤廃。週20時間以上など | 扶養に入っていた人は、新たに社会保険料が発生する | 厚生労働省・日本年金機構 |
「計算」と書いた数字は、国税庁の表にある合計所得金額に、給与所得控除の74万円を足した値です。
たとえば配偶者特別控除の上限は、合計所得金額133万円に74万円を足して207万円になります。
この換算は、給与だけの人で、給与収入が74万1,000円以上219万1,000円未満の範囲のものです。
178万円は、基礎控除104万円に74万円を足した値です。
住民税の基準は別で、下の「住民税は別の基準」で触れます。
配偶者の場合:136万円と、その先の段差
配偶者の給与収入が136万円以下なら、配偶者の合計所得金額が62万円以下になり、生計を一にするなどの要件を満たせば、扶養する人は配偶者控除を受けられます。
一般の控除対象配偶者の控除額は、扶養する人の合計所得金額が900万円以下なら38万円、900万円超950万円以下なら26万円、950万円超1,000万円以下なら13万円です。
1,000万円を超えると、配偶者控除は受けられません。
136万円を超えても、控除がすぐなくなるわけではありません。
配偶者の合計所得金額が62万円を超えて133万円以下なら、配偶者特別控除が受けられます。
しかも62万円超95万円以下の段は、扶養する人の合計所得金額が900万円以下なら、配偶者控除と同じ38万円。
給与収入にすると、169万円までは38万円のままです。
| 配偶者の給与収入(計算) | 配偶者の合計所得金額 | 900万円以下 | 900万円超950万円以下 | 950万円超1,000万円以下 |
|---|---|---|---|---|
| 136万円超169万円以下 | 62万円超95万円以下 | 38万円 | 26万円 | 13万円 |
| 169万円超174万円以下 | 95万円超100万円以下 | 36万円 | 24万円 | 12万円 |
| 174万円超179万円以下 | 100万円超105万円以下 | 31万円 | 21万円 | 11万円 |
| 179万円超184万円以下 | 105万円超110万円以下 | 26万円 | 18万円 | 9万円 |
| 184万円超189万円以下 | 110万円超115万円以下 | 21万円 | 14万円 | 7万円 |
| 189万円超194万円以下 | 115万円超120万円以下 | 16万円 | 11万円 | 6万円 |
| 194万円超199万円以下 | 120万円超125万円以下 | 11万円 | 8万円 | 4万円 |
| 199万円超204万円以下 | 125万円超130万円以下 | 6万円 | 4万円 | 2万円 |
| 204万円超207万円以下 | 130万円超133万円以下 | 3万円 | 2万円 | 1万円 |
金額は、国税庁の配偶者特別控除の表(令和8年分以降)のとおりです。
左端の給与収入は、右の合計所得金額に74万円を足して直しました。
この表で分かるのは、控除が階段状に少しずつ減ることです。
たとえば給与収入が190万円の配偶者なら、合計所得金額は116万円で、扶養する人の合計所得金額が900万円以下なら配偶者特別控除は16万円になります。
一方、この配偶者本人は、社会保険料などの控除を考えなければ、課税される所得が12万円になり、所得税がかかります。
国税庁の説明では、配偶者特別控除は所得控除です。
19歳から22歳の子など:136万円・197万円・150万円
19歳以上23歳未満の親族には、ほかの親族と違う控除があります。
合計所得金額が62万円以下なら、扶養控除の対象で、特定扶養親族の控除額は63万円です。
62万円を超えて123万円以下なら、特定親族特別控除が受けられます。
特定親族の範囲は、年齢が19歳以上23歳未満で、生計を一にする親族(配偶者を除く)です。
国税庁の本文には、給与だけの場合は給与収入が197万円以下(令和7年分は188万円以下)と書かれています。
| 親族の給与収入(計算) | 親族の合計所得金額 | 扶養する人の控除 |
|---|---|---|
| 136万円以下 | 62万円以下 | 63万円(扶養控除) |
| 136万円超159万円以下 | 62万円超85万円以下 | 63万円 |
| 159万円超164万円以下 | 85万円超90万円以下 | 61万円 |
| 164万円超169万円以下 | 90万円超95万円以下 | 51万円 |
| 169万円超174万円以下 | 95万円超100万円以下 | 41万円 |
| 174万円超179万円以下 | 100万円超105万円以下 | 31万円 |
| 179万円超184万円以下 | 105万円超110万円以下 | 21万円 |
| 184万円超189万円以下 | 110万円超115万円以下 | 11万円 |
| 189万円超194万円以下 | 115万円超120万円以下 | 6万円 |
| 194万円超197万円以下 | 120万円超123万円以下 | 3万円 |
この世代は、社会保険の扶養の基準も別です。
協会けんぽの案内では、被保険者の配偶者を除く19歳以上23歳未満(その年の12月31日時点の年齢)の被扶養者は、年間収入が150万円未満です。
一般の130万円未満より高い基準が使われます。
それ以外の親族(16歳以上)は、合計所得金額が62万円以下、給与収入にして136万円以下(計算)なら、扶養控除(一般は38万円)の対象です。
136万円を超えると、扶養控除の対象ではなくなります。
特定親族特別控除は、19歳以上23歳未満の親族が対象です。
社会保険の壁は2つある
社会保険の話は、家族の扶養に入れるか、勤め先の社会保険に自分で入るか、の2つに分かれます。
2026年10月時点の案内です。
家族の扶養(被扶養者)の基準。
協会けんぽの案内では、同居の場合は被扶養者の年収が130万円未満で、被保険者の年収の半分未満であること。
別居の場合は、130万円未満で、被保険者からの仕送り額より少ないことが条件です。
60歳以上、または障害厚生年金を受けられる程度の障害がある場合は180万円未満。
19歳以上23歳未満(配偶者を除く)は150万円未満です。
協会けんぽは、人手不足による労働時間の延長などで一時的に収入が増えた場合は、事業主の証明書を添えて被扶養者として認定できるとしています。
この特例は連続2回までです。
収入の数え方や、加入している健康保険組合ごとの扱いは、保険者に確かめてください。
勤め先で自分が入る条件。
日本年金機構によると、短時間労働者の加入要件のうち、賃金要件(所定内賃金が月額8.8万円以上)は2026年10月1日に撤廃されました。
残る条件は次の3つです。
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 学生ではないこと
- 勤め先が従業員数51人以上の企業
このほか、2か月を超えて雇用される見込みであることも必要です。
厚生労働省の特設サイトの説明では、最低賃金以上で週20時間以上働く人は賃金要件も満たすため、収入を意識する必要がありません。
厚生労働省のQ&Aは、年収約106万円(月額8.8万円)を気にする必要はないと答えています。
従業員数の条件は広がる予定です。
2027年10月以降は36人以上。
その後も段階的に下がり、従業員数10人以下の企業は2035年10月から対象です。
学生は対象外ですが、一部の教育施設に在学する人、休学中・定時制・通信制の人などは、学生でも加入対象になります。
厚生労働省のQ&Aによると、いま扶養に入っている人は、社会保険に加入すると新たに社会保険料が発生します。
配偶者の会社が出している家族手当・配偶者手当の対象外になる可能性にも、厚生労働省は注意を促しています。
年末調整での手続き
国税庁のQ&Aから、令和8年分の年末調整で知っておきたい点を挙げます。
- 11月までの給与は変わりません。 改正後の基礎控除額は、12月の年末調整でまとめて精算されます。
- 新たに扶養に入る親族がいる人は、申告書を出します。 改正で新しく扶養控除などの対象になる親族を、扶養控除等申告書に書くときは、「異動月日及び事由」欄に「令和8年12月1日 改正」などと書くよう案内されています。
- 書類は4種類あります。 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書、基礎控除申告書、配偶者控除等申告書、特定親族特別控除申告書です。配偶者や特定親族に給与所得がある場合は、給与所得控除の最低保障額が65万円から74万円に上がったため、改正後の金額で合計所得金額を出して書きます。
- 最後の給与が11月30日以前の人は、年末調整で改正後の控除を受けられません。 年の途中で退職した人などです。改正後の控除を受けるには、確定申告をします。
住民税は別の基準
住民税は、所得税と基準も適用の時期も別です。
総務省の資料には、給与所得控除の最低保障額74万円は、個人住民税については令和8年分の所得に係る令和9年度分から適用すると書かれています。
個人住民税の基礎控除は改正なしで、最高43万円です。
住民税がかかり始める収入や、扶養の判定は、お住まいの市区町村の案内で確かめてください。
この計算機は住民税を計算しません。
この計算機で分からないこと
- 給与以外の収入(事業の収入、年金、不動産の収入など)がある人の判定
- 社会保険料控除、勤労学生控除、障害者控除など、ほかの控除を引いた税額
- 老人控除対象配偶者や老人扶養親族の金額(一般の控除額で計算しています)
- 給与収入が220万円以上の人
- 住民税、国民健康保険料、国民年金保険料
計算結果は、令和8年分の公式の表に当てはめた目安です。
法律や税務の判断ではありません。
実際に受けられる控除や、社会保険の扶養の認定は、勤め先の年末調整の担当、税務署(税についての相談窓口)、加入している健康保険の窓口や年金事務所に確かめてください。
参考(国税庁・厚生労働省などの公式ページ)
- 国税庁 No.1199 基礎控除
- 国税庁 No.1410 給与所得控除
- 国税庁 No.1191 配偶者控除
- 国税庁 No.1195 配偶者特別控除
- 国税庁 No.1180 扶養控除
- 国税庁 No.1177 特定親族特別控除
- 国税庁 令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A(令和8年5月)
- 日本年金機構 2026(令和8)年10月に社会保険の短時間労働者に係る賃金要件が撤廃されました
- 厚生労働省 社会保険適用拡大特設サイト 社会保険加入の要件
- 厚生労働省 社会保険適用拡大特設サイト 適用拡大Q&A
- 協会けんぽ 令和8年度被扶養者資格の再確認について
- 協会けんぽ 大阪支部 19歳以上23歳未満の方の被扶養者認定における年間収入要件が変わります
- 総務省 個人住民税の基礎控除等について(令和8年5月29日)
更新履歴
このページの数字や決まりを公式の情報と照らし合わせた記録と、内容を直した記録です(新しい順)。
- 2026年11月2日公式ページと照らし合わせ、控除額の表や基準などの記載60か所と、基礎控除の表に違いがないことを確かめました。確認した出典: 国税庁・日本年金機構・厚生労働省・協会けんぽ・総務省
- 2026年10月26日公式ページと照らし合わせ、控除額の表や基準などの記載60か所と、基礎控除の表に違いがないことを確かめました。確認した出典: 国税庁・日本年金機構・厚生労働省・協会けんぽ・総務省
- 2026年10月19日公式ページと照らし合わせ、控除額の表や基準などの記載60か所と、基礎控除の表に違いがないことを確かめました。確認した出典: 国税庁・日本年金機構・厚生労働省・協会けんぽ・総務省
- 2026年10月13日国税庁「No.1199 基礎控除」で、改正が令和8年12月1日に施行されることを確かめ直し、ページの説明文と冒頭に「12月1日から施行」を書き足しました。確認した出典: 国税庁 No.1199 基礎控除
- 2026年10月13日公式ページと照らし合わせ、控除額の表や基準などの記載60か所と、基礎控除の表に違いがないことを確かめました。確認した出典: 国税庁・日本年金機構・厚生労働省・協会けんぽ・総務省
- 2026年10月13日公開しました。控除額の表・所得の要件・社会保険の基準は、公式ページの文言と金額だけで入れています。確認した出典: 国税庁・日本年金機構・厚生労働省・協会けんぽ・総務省
価格や決まりは変わることがあります。
申し込みや買い物の前に公式サイトで確かめてください。
誤りに気づいた場合はお問い合わせからお知らせください。